『おめでとう』 川上弘美

『蛇を踏む』で、芥川賞を受賞した時から、好き。

でも、途中で投げ出したか、最後適当にパラパラ読みしたような気がする。

なんたって、タイトルが好きだった。

 

『蛇を踏む』って・・・

 

ちょとあんた!

 

黒澤の『虎の尾を踏む・・・・』ってあったけどね。

 

その後、映画にもなった、『センセイの鞄

 

これは良かった。ほのぼのとして、温かい作品だったと覚えている。

 

で、今回の

『おめでとう』

 

おめでとう (新潮文庫)
おめでとう
川上弘美

 

いいですねぇ、このテンポ。

独特な言い回し。

端正な文章。

登場人物が、常に二人。

すっと話に入っていける。

これって大事だと思うんです。

 

なにげない、生活の中で、起こる出来事。

いつもの仕事の中での、悩み。

毎度毎度、失敗に終わる、私の恋愛事情。

 

舞台は短編ごとに変わるものの、扱う題材は、身近なこんなことやあんなこと。

 

そんなたわいもないことが、こんな小説になるんですね。

 

料理は、シェフによって

 

映画は、脚本によって

 

音楽は、指揮者によって

 

小説は、人間によって・・・・

 

 

 

 

ほのぼのとしたいい小説です。

 

 

 

 

 

今までの本と違って、

読んでいて、いろいろなイメージが沸いてきました。

そこは、読んでいて、びっくりしたことの一つでした。

 

 

 

 

 

純文学もいいなぁ

 

 

 

 

 

続く                          2017.1.11

 

 

 

追伸:

解説の池田澄子さんが素晴らしい。ここで解説褒めるのもなんですが、

この人の作品読みたいと思ったら俳人の方だそうで、あら残念。

感じてたことを、上手に優しく表現してくれています。

こういう、後説(解説)は、大歓迎!!